UnityやUnrealに感じるデザインの可能性
ゲームエンジンと呼ばれるソフトウェア
Unity、Unrealともゲームエンジンとして注目を浴びています。古くはMacromind DirectorやFlash、はたまたそれより前はHyper Cardと呼ばれるオーサリングツールと呼ばれるソフトウェアがありました。
最近Unity、Unrealに触れる機会があって、よりつよくかつてのオーサリングツールを思い出しました。
すべてはHyperCardから始まった、気がする。。。
まだMacintoshが白黒でアップル社のロゴマークがレインボー色だったころ、システムに付属されていたのがHyperCard でした。基本はカード同士をリンクしていく、カードをノードとして情報を接続していくオーサリングツールでしたが、選択ベースのゲームなども作られていました。
中でもCosmic Osmoというタイトルは大ヒットしたと記憶しています。
Macromindという会社
Macintoshがカラー(といっても8bit)になって、一挙にマルチメディアという言葉がもてはやされ始めました。そのときにHyperCardにかわって注目され始めたオーサリングツールがMacromind Director です。
Directorで作成したプロジェクトは後にShockwave形式としてWebで公開されることが多くなりました。
いつだかAdobeさんの案件でIllustratorのデモアニメーションをDirectorで作成したことがありました。Direcotorはそういったインタラクトする映像的なものも作成できるし、ゲーム的なもの作れる。さらに3D的な表現も可能なオーサリングツールでした。
2000年ころにはすでにDirecotorに付属するコンポーネントを使って福岡と藤沢をつなぐビデオ会議システムを構築していました。原始的なZoomみたいなものでした。
Flashが世界を席巻する
そして、Flashです。アクションスクリプトの登場で複雑なコンテンツを作成できるようになり、様々な表現がFlashをベースに展開されるようになりました。
UnityやUnrealは実は現代のオーサリングツールだと思った
現代に戻ります。
とある案件で教育用ツールの開発という題目をいただきました。タブレットやラップトップで利用できるもので、タップやクリックでアクションが起こる。
これって基本的にHyperCardと同じです。
違うのは表現のレベル。
そういまでは3D処理が当たり前です。
UnityもUnrealもゲームという視点で語られることが多いですが、言ってみればユーザーの入力に従ったイベントが起きるという連続です。
表現や情報構造はより複雑になっていますが、HyperCardと何ら考え方は変わっていないことになります。
オーサリングツールとデザインの関係
オーサリングツールには大抵独自のスクリプト言語が実装されています。引数をともなったユーザー入力や数学的な処理をしたり、条件分岐にしたがって変化した値を利用するためな感じだと思いますが、そんなスクリプトをつかって、数学的に視覚的表現を行うことも可能です。
例えばジョシュアデイビス というアメリカのアーティスト。
いつだかキャノンさんのデジタルコンテストか何かでお手伝いさせてもらったときに会ったことがあって、それ以来彼のファンなんですがジョシュアさんは数学的に物事をビジュアライズしていく天才です。
そんなジョシュアさんは一時期Proccessingというプラットフォームにぞっこんでした。
ジョシュアさんはどちらかというとアーティストな感じですが、デザインとはもともと非常にロジカルなものです。
そんなデザインに現代のオーサリングツール、Unity, Unrealに大きな可能性を感じました。
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