CMYKを特色1色に変換する

色の変換の方法です。

CMYKを特色1色に変換する

より細かな設定が必要なIllustratorでの特色指定

Photoshopでアートワークを特色にする方法 を紹介しましたが、似たような処理をIllustratorでもやってみたいと思います。

Photoshopで特色指定しても、まず入稿用のデータにはならないと思いますがIllustratorのデータであれば入稿させてもらえるかもしれません。

さすがにIllustratorでは、より印刷を意識したあれやこれやの設定が可能です。

今回もPhotoshopの記事と同じイラストを特色に変換しようと思います。

主な考え方は選択したオブジェクトに含まれる指定した色を別に指定した色で置き換える。

その別に指定する色はカラースウォッチにあらかじめ登録されているものである。

という感じです。

使いたい特色を持ったカラースウォッチを作成する。

まずは仕込みです。

使いたい特色、今回はDIC色をカラースウォッチに登録します。

1. ウィンドウメニュー > スウォッチでスウォッチウィンドウパネルを開きます。

このままだと紛らわしいので、内容をすべて削除してしまいます。

削除の仕方は”使われている色を調べる “を参照してください。

“なし”と”レジストレーション”は削除することはできません。

2. ウィンドウメニュー > スウォッチライブラリ > カラーブック > DICカラーガイドを選択します。

なんだか紛らわしいですが、ウィンドウメニューのかなり下のほうです。

ステップ1のスウォッチとは異るスウォッチセットです。

こんな感じになればOKです。DICカラーガイドで色を選択すると、スウォッチパネルに選択した色が追加されていきます。

Photoshopの特色の解説ではDIC50を使ったので今回もDIC50を選択しようと思います。

さらにわかりやすいようにスウォッチパネルでフォルダを作ってグループで管理しようと思います。

3. スウォッチパネルの下にあるフォルダアイコンをクリック、特色という名前を入力します。

4. DICカラーガイドの検索に50と入力し先頭の色をクリック、スウォッチパネルにその色が追加されるので、さきほど作ったフォルダの横へドラッグします。

これ、あらかじめフォルダを選んでようが、選んでまいが、レジストレーションの次に色が追加されると思います。

なんか見た目が理不尽ですが、そんなもんです。

オブジェクトに登録した色を適用します。

いよいよ登録した特色をイラストへ適用します。

対象になるオブジェクトを選択して、編集メニュー > カラーを編集 > プリセットで再配色 > 単色を選択します。

単色に対するダイアログが出ますが、このままOKをクリックします。

さき程選んだDIC50をパネルの右側で選択します。

このパネルちょっと複雑で左に並んでいるカラーチップ部分、Aの部分はこの色を変えちゃうよーという意味で、小さな矢印の右にあるBの部分、この色にかえちゃうよーという意味です。

このBの部分なんだかサイバーな感じになっていますが、このパターンは色の変換方法を表しています。

ちなみにクリックしてみると、変更しない、しき帳を維持、色調をスケール、淡彩と低明度、色相のシフトと、その変換方法を選択できるようになっています。

今回は色調をスケールを選んで、OKをクリックします。

オブジェクトを調べてみると、ちゃんとDIC50の濃淡で表現されているのがわかります。

まとめ

とある案件でこの方法で 1色特色化したものを入稿しても印刷やさんから怒られなかったので、このやり方で大丈夫だと思います。

でも、特色印刷のときは印刷所と綿密な打ち合わせをおすすめします。

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Minoru Nitta
グラフィックデザイナー・フォトグラファー
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