その写真、印刷できる大きさ?
印刷の世界では実寸という考え方が非常に重要です。半面スクリーンメディアの場合は実寸ではなくピクセル数が重要です。
例えば、A4という紙メディアは210mm X 297mmの紙面が絶対なわけですが、フルHDだと20インチだろうと40インチだろうと1920ピクセル X 1080ピクセルが絶対値になります。
言い換えると紙メディアは実世界の大きさが目安になって、スクリーンメディアでは画像を構成するドットの数が目安になるということです。
そもそも画像の解像度とは?
1インチの線をいくつの点で表現できるかをDot Per Inch = DPIという単位で表すのが一般的です。A4という紙の大きさは210mm X 297mmです。これをインチに換算すると8.26772インチ X 11.6929インチになります。仮に350dpiの解像度を持った画像を用意したいとなると、
8.26772 X 350 = 2894ピクセル
11.6929 X 350 = 4093ピクセル
必要ということを導くことができます。
試しにPhotoshopで設定してみましょう。
新規ドキュメントで印刷タブを選択してA4をクリック、パネル右側は初期状態でミリメートルになっていると思うので、それをピクセルに、解像度を350ピクセル/インチに設定しました。
前で導いた数値と同じ2894 X 4093になりました。
実際に画像を配置する際に注意すること
このように実寸が重要になってくる解像度、実用時もやはり実寸を意識すれば間違いがありません。
A4紙面いっぱいに画像をつかうなら上記の数値が適しているということになります。それ以外の大体の目安を下記に早見表として表記します。
350dpiの場合
3cm角 : 420ピクセル角
5cm角 : 678ピクセル角
10cm角 : 1376ピクセル角
基本的に大は小を兼ねますが、あまりに大きすぎる画像データはトラブルを引き起こす可能性もあるので、なるべく適正値に近いものを用意するようにしています。
ポスターなど大きな紙面のときは?
経験上、解像度通りの画像を用意するのはA3程度までです。と、いうのもB2とかB1とかの紙面は近寄ってみるものではありませんし、遠く離れてみれば紙面サイズ通りの解像度があったとしても、判別することはできません。
せめてA3同等の情報量があれば十分使うことができると思います。