レイヤー効果の中でも設定できる内容が多いのがベベルとエンボス効果です。ベベルとエンボス効果は大きく2つの異なった効果を設定することが可能でグローバルにでこぼこを指定する部分、レイヤー上にあるオブジェクトの縁に対して凹凸を表現する部分、オブジェクトの質感を設定する部分の3つに分かれています。

輪郭

ベベルの断面図の図柄を選んでベベルの形、範囲を使って選んだベベルが適用される範囲を指定します。アンチアレイスはジャギーを減らすスイッチです。

図柄の部分をクリックすると

輪郭エディターが開きます。エディター内では直接断面を表すスプラインを編して保存することができます。

テクスチャ

パターンを選択して、そのパターンの図柄でオブジェクト全体をでこぼこに表現します。ちょうど3Dグラフィックで使うンプマップのようなイメージです。

小さな+ボタンは選択中のパターンをプリセットに追加するボタン、元の場所にスナップボタンはパターンを動かしたあと、原点に戻すボタンです。

比率はパターンを適用するときの大きさ、深さは凹凸の表現の深さ、階調の反転は凹凸の方向が逆になる効果があり、レイヤーにリンクチェックはレイヤーを移動したときにパターンもレイヤーと一緒に移動するようにするためのスイッチです。

※本来であれば、このパネルをだしたままカンバスにポインタを持っていってパターンを移動できるはずですが、Windows 10 + Photoshop CC 2020でもMac OsXでもうまく操作できませんでした。(2020年10月11日)

ベベルとエンボス

以上の輪郭とテクスチャを全体的に設定するのが、親設定になっているベベルとエンボスです。この部分にはグローバルに設定する値が集約されていて、値の変更は輪郭、テクスチャ両方に影響します。画面は大きく構造と陰影に分かれています。

構造

スタイル

ベベル外側
ベベル内側
エンボス
ピローエンボス
境界を描く

境界を描くは、境界レイヤー効果がオンになっていると機能します。境界線上で指定した幅でベベルを描画します。

テクニック

滑らかに、シゼルハード、シゼルソフトから選択できます。
滑らかに

鋭角な部分が滑らかに処理されるので注意が必要です。

シゼルハード

ソフトな割にアンチアレイス部分に縞模様が出てしまいます。

シゼルソフト

文字に適用するにはこれが一番自然かもしれません。

深さとサイズ

こんな感じなんだと思います。つまり深さを変えてもベベルの幅は変わらないけど、陰影の具合は変わっていく。サイズは横へ張り出していく距離をピクセルで指定、深さは出っ張り具合(引っ込み具合)を%で指定するイメージです。

方向

出っ張って見えているときは引っ込んで見えるように、ベベルの方向が切り替わります。

ソフト

ベベルのすべての境界が滑らかに、ぼかしたような処理になります。
ベベルソフト0
ベベルソフト10

陰影

でこぼこによってできる陰影の処理内容を設定します。

方向

丸い部分を球にみたてて、光を当てたい部分に点をマウスで移動します。中心へいくほどライトの高度も変化します。

高度

ライトのあたる角度をイメージするとよいと思います。0度が真横、90度が真正面です。

光沢の輪郭

なかなかイメージしづらい部分ですが、図形を変更することで結果が大きく変わります。

ハイライトのモード

ハイライト部分の色と合成モード、その不透明度を指定できます。

シャドウのモード

シャドウ部分の色と合成モード、その不透明度を指定できます。