なかなか直感的に理解しにくい描画モード

Adobeの描画モード解説ページ を読んでも、正直なんのことやら、さっぱり理解できません。という自分も完全に理解しているかというと、サッパリ理解していません。でも理解していなくても30年デザイナー、写真家として生計をたてることができています。正確に把握することは、重要ではないのかもしれませんが、知っておくと表現の幅が大きく広がります。

大きくは暗い方向へ合成したい、明るい方向へ合成したい、派手に合成したい、で使い分けその中でトライ&エラーを繰り返すというワークフローになると思います。

Illustratorの透明にも同じような描画モード があります。

描画モードの例

通常

手前にグラデーションの丸をふたつおきました。通常ではなにも変わったことは起きません。

ディザ合成

合成レイヤーの透明度下げていくと、ディザがレイヤー全体に処理されていきます。複数のレイヤーでディザ合成をすると、一番上の画像の領域の下にあるディザ合成レイヤーの重なった領域はどういうわけか、消えてしまいます。

暗くなる描画モード

比較(暗)

合成するレイヤーと、それ以下の画像を比較して、暗い色のほうを採用して合成します。RGB各チャンネルを独立して比較します。

乗算

乗算と言われてピンとくる人はいないと思いますが、結果=下の色×(乗算を設定したレイヤーの色/255)という法則のもとに合成されれます。

印象としては、重ねれば重ねるほど暗くなっていく、ちょうどCMYK印刷を繰り返し上から印刷していくようなイメージです。

焼きこみカラー

乗算よりさらに暗くなる印象です。読んで字のごとし、元の画像を残しながら合成色を濃い色で合成していくイメージです、

焼きこみリニア

ほぼ焼きこみカラーと同じに見えますが焼きこみカラーが合成される画像の色(明るさ)によって変化するのに対してリニアはそのまま焼きこみがされる印象があります。

焼きこみカラーと焼きこみリニアとの比較

カラー比較(暗)

比較(暗)に似ていますが、RGBの合計値で比較をして暗いほうを採用して表示します。

明るくなる描画モード

比較(明)

比較(暗)とまったく逆で合成する画像とその下にある画像を比べて明るいほうを採用して合成します。

スクリーン

ちょうどプロジェクターで投影したような感じで暗い部分をキレイに透明処理にすることができます。光系はうまくなじむことが多いように思えます

覆い焼きカラー

全体を合成色の調子に合わせて明るくなる印象です。レンズフィルター的にグラデーションや単色で使うと使いやすい場合が多いです。

覆い焼きカラーリニア・加算

覆い焼きカラーとはちがって合成元の画像に左右されず、合成画像が均等に合成されるイメージです。

カラー比較(明)

比較(明)と似ていますが、RGBの合計値の明るいピクセルのほうを採用します。

なんだか派手になる描画モード

オーバーレイ

同じ画像をオーバレイすると、全体的に引き締まった感じになります。

ソフトライト

マイルドオーバーレイといった感じです。

ハードライト

同じ画像を合成するとオーバレイと全く同じ結果になります。完全な白は、完全な黒は黒で表現されます。

ビビットライト

明るさの50%を境目に、明るい部分はカラー覆い焼きのような効果、暗い部分はカラー焼きこみになります。

リニアライト

手前にグラデーションの丸をふたつおきました。

ピンライト

手前にグラデーションの丸をふたつおきました。

ハードミックス

RGBそれぞれの値を0か255に変換します。都合8色しか表現できないことになります。

なんともこ難しい描画モード

差の絶対値

基本色と合成色の各チャンネルの値を照らし合わせ、大きい数値から小さい数値を引きます。つまり値の差を適用するということです。

除外

差の絶対値の低コントラスト版な印象です。

減算

基本色ー合成色を描くチャンネルで行い、その数値が負の値の場合は0に変換されます。

除算

手前にグラデーションの丸をふたつおきました。

色相

合成色の色相だけを採用します。部分的に色を変えたいときに便利です。

彩度

合成色の彩度だけを採用します。

カラー

色相と彩度を合成画像側のものを使い輝度は基本画像のものが使われます。

輝度

合成画像の輝度を基本画像の輝度と入れ替えます。カラーと反対の処理です。