Mercury 3D
Mercury 3Dという見慣れない言葉を発見
今まではあまりベータ版を積極的に入れるタイプではなかったんですけど、昨今のPhotoshopベータに実装されたFireFlyの生成AIなど試しているうちにノリでBridgeやAfterEffectsもベータ版をインストールするクセがついてしまいました。
AfterEffectsで気になるのはその3D機能で、かつてはレイトレースという3Dモードがあり、そこそこきれいな3D表現がAfterEffectsだけでできていました。
いつの頃からか、レイトレースは廃止されAfterEffectsの3DはクラシックかCinema 4Dだけになり、さらに両者では表現の幅が異なるという、もはや自爆状態でAEは3Dダメじゃんという感じになっています。
そんなAEの3D事情、ベータ版でも真っ先にチェックするのが3D事情でした。
そこで発見したのが件のMercury 3D。
聞き覚えのあるMercuryという名前
Mercuryといえば環境設定の中にもMercury Transmit というのがあります。
Mercury Transmit は外部 のビデオデバイスにビデオフレームを送信するためのソフトウェアインターフェイスで、映像機器の製造業者(AJA、BlackMagic Design、Bluefish444 および Matrox など)は、Mercury Transmit から各社のハードウェアにビデオフレームを送信するプラグインを提供しています。
環境設定でホストコンピュータに接続した映像機器を選択してAfterEffectsのコンポジションの内容をリアルタイムで表示する機能です。
でも今回のはMercury 3D、 Mercury Transmit とは異なったものです。
Mercury 3Dの説明がすでにあった
AdobeのAfterEffectsオンラインマニュアルにすでにMercury 3Dの 説明ページがありました。
より高速な Mercury 3D レンダラーを使用する After Effects の Mercury 3D ドラフトプレビューを利用して、3D シーンの変更をリアルタイムでプレビューすることができます。
Mercury 3Dが搭載されたAfterEffectsではコンポジションウインドウの右下に“ドラフト3D”ボタンが表示され、クリックすると3Dグリッドが表示され3Dレイヤーの処理が爆速になります。
3Dに関連する機能は限定されていて、編集できるプロパティは以下のように変化します。
形状オプションは使えるものの、マテリアルオプションは限定されています。
とくにシャドウ関連がキャンセルされているのが高速化に貢献しているのではないかと思います。
Mercury 3Dで3Dオブジェクトをレンダリングする
プロパティにシャドウがキャンセルされているのはもうひとつ理由がありそうです。
と、いうのもMercury 3Dでは既存のスポットライトやポイントライトに加えて環境光が追加されていて、HDRイメージを環境光として指定できるからです。
AfterEffects betaに読み込める3Dファイルフォーマットはobjに加えてglbファイルが読み込めるようになりました。
Mercury 3Dの使い方
最終的な映像をMercury 3Dを使って制作するのはちょっと考えにくいですが、3Dレイヤーが多数あって、それぞれの位置的な相対関係を微調節したいときなどは非常に便利そうです。
位置やアニメーションをMercury 3Dで作成して、動きや位置が決定したらCinema 4Dに切り替えてレンダリングするといったようなフローが想像できます。
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Mercury 3Dの関連リンク