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なぜハッセルブラッドなのか

Hasselblad H6D-100C
Minoru Nitta
Minoru Nitta
グラフィックデザイナー・フォトグラファー
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筆者のカメラ歴

 自分のカメラマン歴はデザイナー歴よりも短くて、15年ほどです。

 最初はニコン、栗原はるみさんの書籍の写真の依頼をきっかけに一挙にキャノンに移行しました。

 それから、長い間5Dシリーズで仕事をしていましたが自分で仕上がりに納得がいかなくなって2017年からハッセルブラッドに切り替えました。

 カメラマンの知り合いの中には意図的にハッセルブラッドを嫌がるグループもあって、彼らの主張もよくわかるものです。

曰く、

素早く撮影できない。

 全くその通りです。例えば走っている人物やレーシングカーなど、動きが速く次の動きが読めない被写体のときは、ハッセルブラッドは全く適していないと思います。

条件が整えば最高のカメラです

 キャノン5Dシリーズのセンサーサイズは35㎜フル、ハッセルブラッドH6Dのセンサーサイズはもっと大きな中盤。この2台、そもそも同じ土俵にいないものですが、両者ともクリエティブ業界では優れたカメラとして認識されています。

 物理の法則で、ハッセルブラッドのほうが高品質な結果が得られるのは明確ですが、もうひとつのおおきなアドバンテージがRAWファイルの色深度。ハッセルブラッドはなんと16ビット。

 Photoshopも16ビット画像の編集に対応していますし、RAWで撮影した後の処理を考えるとこれはもう圧倒的な安心感です。さらに総ピクセル数も1億画素と法外な大きさで撮影できます。露出オーバーもアンダーも修正できる幅が圧倒的に広いです。

 しかし、ハッセルを実際に使ってみて意外だったのが、フリンジのひどさです。もちろんレンズによってその特性は大きく変わりますが、キャノンシステムのほうが全体的にフリンジが少ない印象があります。

 自分はサブでCanon 5DsRをまだ使っていますが、5DsRはローパスフィルターレスなのでフリンジがでやすいとされています。それでもハッセルブラッドのほうが気になるときが多いように感じます。

 ただし今はデジカメの時代、現像のときに簡単に修正できてしまうので大きな問題ではありません。Adobe Camera Rawにはフリンジを修正する項目が用意されています。

レンズシャッター

 ハッセルブラッドはシャッター機構がレンズの中にあるレンズシャッターカメラです。この機構のおかげでストロボ使用時のシャッタースピードが自由自在になります。60でも2000でもなんでもいけます。これ非常に表現の幅を広げてくれて、さらに悪条件でも写真を撮影しやすくしてくれます。

 露出計もまともに使えないデザイナー出身の自分でも安心して使えます。

デザイナーが持つべきカメラ

 中判というアドバンテージをとるか、機動性をとるか、歯がゆいところですが、自分は中判というアドバンテージがデザイナがとるべき選択だと思います。最低でもハッセルブラッドのミラーレスX1D。

 と、いうのもデザイナはロケーションカメラマンと違って条件が整った撮影現場が多いと思うからです。

条件を自由にできるスタジオであれば、もう1択ハッセルだと思います。

とは、言っても非常に高い値段

 いいカメラということはよくわかるんですけど、一番の問題はハッセルの価格です。

 デジカメの値段はないです、その価格ざっとボディだけで400万円。

 普通に新車が購入できてしまう価格です。

 自分も購入時には相当悩みましたが、かつてデザインを提供していた近所のラーメンやさんのことを思い出しました。

 のちに非常に有名になった、湘南が誇るラーメンやさんの支那そばの佐野みのるさん。

 店が繁盛しはじめた瞬間1500万もする製麺機を導入されました。

 そう、道具をケチってはいけないんですね。

 その道を究めようというのであれば道具は最高のものを使う!

 学ばさせていただきました。

他の中判デジタルカメラ

 高くても中判がイイという論理なわけですが、ハッセルブラッド以外でも中判デジタルカメラは存在します。例えばFujiFilmのGFX 50S 。中判サイズ(43.8×32.9mm)のミラーレスカメラです。

 さらにもっと上を見るとPhase One XF IQ4 があります。

 XF IQ4は1億5000万画素という途方もない解像度をもっていて、値段も550万円くらいになるハイエンドカメラです。

 自分が活動が写真のみであればいってたかもしれません。